だけど大切な人に自分の気持ちを伝える方法として、もっと自然に人に与えられる人間になりたいとは強く思う。
なにをあげていいのかわからない…
11月、1年ぶりに帰省することになり、この機会に父母になにかプレゼントすることから始めてみようかと思った。トレーニングじゃないけど。
決めたはいいが、何をあげたらいいかわからない。とりあえず「70代、プレゼント」で検索する。
高級寝具、名入れの品、お酒、お取り寄せグルメ…などなど。どれも良い品ではあるのだろうが父母が本当に喜ぶか?というとピンとこない。
やっぱりGoogle先生に頼りっぱなしじゃだめだ、とスマホを置いた。父母との会話の中からなにかヒントを得られないか…と少しずつ思い出してみる。会話といっても離れて暮らしていて毎日話すわけではない。本当にだめだなぁと思うが連絡は1ヶ月に1回くらい。帰省するのは1年ぶりなのだ。
心配性の母へ
まず思いついたのは母のほうのプレゼント。母は極度の心配性だ。最近はコロナウイルスやらロシアの侵略戦争の話題やら円安やら…とにかくネガティブな話題が多い。
繊細な母はその全てに心を痛め、身近な人にもし何かあったらといらぬ心配をしてしまうところがある。世の中、心配性の人は少なくないが、母のそれは時々度をこしていることがあるのだ。
私が帰省する数ヶ月前にもうすぐ1歳になる息子を連れて兄夫婦が実家を訪れることがあった。その際、母にとっては孫にあたる兄の息子がもしコロナになってしまったらと心配になり、夜もよく眠れないと言うのだ。幼子が症状に苦しむ姿を想像すると辛くて寝付けないと。これには少し驚いてしまった。
世間では旅行支援が実施され、引き続き感染対策はしつつも人の行き来ができるようになって来ている。そんな中でそこまで心配することだろうか?と。
確かにコロナウイルスは恐ろしい。実際に感染して重症化した友人もおり、私自身コロナをコロナを軽視しているわけでは決してない。
だが兄夫婦は人口密集地である東京に住んでおり、実家に帰省しなくても常に感染のリスク自体は存在している。そんな状況下で眠れなくなるほど心配するのはちょっとやりすぎだと感じたし、母に余計な心配をすることで心をすり減らして欲しくないと思った。
そこで思い出したのがこの本だ。
「心配事の9割は起こらない」まさにそんな母にぴったりな内容のこの本。しかも母は結構本が好きで気に入ったら同じ本を何度も読み返す。
欲しがっているものというわけではないだろうが、もし母の暮らしにおいてメンタルヘルスの観点で役に立つならばと思い選んでみた。
父の欲しいものが全くわからない
問題は父の方である。普段離れて暮らしていて、たまーに電話やLINEはするがその内容といえば最近元気かとか父がやっている家庭菜園の様子はどうだとかそんな感じだ。なので父がなにを欲しがっているのか正直全くわからない。
なにか欲しいものはあるかと聞いてもきっと「プレンゼントなんていらないよ」と言われてしまうだろうし…
そこでふと母との会話を思い出した。いつも1番大きいマグカップにコーヒーをなみなみに入れて自分の部屋にこもっているという他愛もない話。
そうか!コーヒーなら毎日飲む習慣があるので、無駄になってしまうこともない!ということでいくつかの種類のコーヒーがセットになっているものを選んだ。
プレゼントのヒントは普段の会話にあった
さて、帰省した初日の夕食後。父と母にプレゼントを渡してみる。プレゼントなんてやったことがないので二人とも少し驚いていたが、ありがとうと受け取ってくれた。二人とも喜んでくれたことを願う。
今回思ったのが、プレゼントのヒントは会話に隠れているということだ。今まで私は両親の話を話半分くらいにしか聞いていなかったのかもしれない。
というのが、今回の帰省で二人と会話する中で欲しがっているものがいくつか判明した。しかも、私からなにが欲しいかと聞いたわけではなく、自然な会話の中で分かった。
父はゴルフをするのだが、その時のレーザー距離計を欲しがっていた。今回はもうコーヒーをあげてしまったし、温泉宿にも連れて行ったのでもう予算が厳しく、父がネットショッピングするのを手伝うだけになってしまったが。
母はデジタルの腕時計を欲しがっていた。別に高級なやつじゃなくて良いから外を散歩するときに時間と歩いた歩数がわかる軽量な時計が欲しいと。あとは、久しぶりにどぶろくが飲みたいとも言っていた。
普段からちゃんと会話をしていて、何かプレゼント…と思ったときにこういうのがすぐ出てくると良いよなと思った。
突き詰めると、「相手に興味を持つ」ことが大事なのかなと。相手に興味を持って会話をしていると相手がなにを求めているかという情報を自然と引き出すことができるのかも。
私には今までそれができていなかった。この気づきを今後の父母との関係、他の人間関係に活かせたらいいなと思う。
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